独り飲みのススメ

           

基本的に美味しい食事やお酒は「おいしいね」と言い合う相手がいてこそって、私は思います。その一方で独り飲みも私には欠かせないもの。仕事のあと、あの対応がベストだったのか、他になにかなかったのか、自問自答し、じゃあこの次はどんな仕事のしかたをしようかと、思い巡らせます。明日また新鮮な気持ちで仕事へ向き合うには、その時間が私にはとっても大切。ただ、女性が独りで飲み行くのはお店選びが難しいですね。お店の人が適度に相手をしてくれていざという時は守ってくれて、美味しいものが少しだけ食べられて、気取ってないけどセンスのいいお店、私の場合そんなお店に足が向きます。50歳くらいになったらもっともっと、独り飲みがサマになるような女性になっていたい、だから今はまだその修行中。初老の女性が着物でどこかの帰りにワインを一杯、さらっとやって帰る、そんなイメージ。やっぱりこういう時には着物が気分なんですよね。とっても「粋」だと思います。以前、そんな着物の似合う年上の素敵な女性が独り飲みの極意を教えてくれました。私のバイブル。

・少しだけ、お洒落すること。
・カウンターでは、姿勢をシャンとして美しい姿で。
・お店の人を会話で拘束しないこと。
・長居しないこと。
・決して酔っ払わないこと。

こんなにいろんなこと気にしてたら疲れちゃって何しに行くのかわかんない!って思う人もいるかもしれないけど、スタイルは大事だと思うのです。よく聞くself=brandingっていうのかな。人の目を気にするというより、自分の為。自分がどれだけ気持ちいい時間を過ごせるかが大事ですもんね。翌日、「あちゃー!昨日は独りでやっちゃったなー」では悲しすぎる(笑)。
ところで、忘れちゃいけないのが、素敵なお店には素敵な人が集まるってこと。これはもう絶対の法則。自分がいいお店だなーと思うお店の常連さんには気が合う人々が多い!下手な合コンやら、飲み会なんかよりずっと有効なはず。だって既に遊び方や食の好みが共通しているんですから。もちろん同性同士でも、実際、意気投合してビジネスに繋がってお互いのメリットになったっていうケースも周りで、少なくない。または、たとえ違う業界でもそこから様々な分野の話に広がってとても楽しくて有意義な時間が過ごせたりする。なんだか独り飲みは独り旅に似ているかもしれないと思います。複数で旅してももちろん楽しい、でも独り旅でしか味わえない醍醐味は複数で味わう、それ以上であるという意味で。
ではでは、今夜も、Mで美味しいワインを頂きながらパラパラ気ままにやってくるであろう素敵なオトナ達と触れ合って刺激をもらってきます。

※このfujitaの描いた女性も独り飲みがサマになってる、素敵です。