竺仙(ちくせん)の浴衣

この夏、手に入れ損ねたもの、竺仙(ちくせん)の浴衣。
竺仙(ちくせん)は、京都の芸妓さんや舞妓さんも御用達の日本橋にある浴衣地の老舗の染め工場、呉服屋さんではありません。冬の寒い時期、なんと2月くらいからその年の夏の浴衣地の注文を受けつけています。初夏になるともう、品数が少なくなっちゃうから、一般的に浴衣のことを考え始める時期だともう遅い。わかっていたのに、時期を逃しました。また、来年を楽しみに待つことにします。
夏のきものは絽とか絹とか、一重のきものって肌触りがさらさらでとても涼しいので、大好きですが、浴衣も、奥州小紋、玉虫、絹紅梅、綿紬、ほんとうにため息がでるくらい素敵。素肌にさっと丈も短めに裸足に下駄も素敵ですが、襦袢と足袋をちゃんと合わせて着ると同じ浴衣でも「まるで浴衣っぽくなく」きものっぽいキチンと感が出せて、そこがまた和モノの面白いところ。帯締め帯留めも夏のものは比較的手ごろな値段なので、トンボ玉とか、珊瑚の帯留めを合わせたりしても楽しい。
日本の織物(布)の文化って素晴らしいと改めて思います。


※ちなみに写真はわたくしではありません(笑)