FACTORY GIRL

ひさびさですし、今日は長くなりますよお(笑)。

       

映画「FACTORY GIRL」を観ました。
アンディ・ウォーホルを知る人なら、きっとご存知、イーディ・セジウィック。この写真、どっかのショー帰りのモデルのおしゃれショットにみたいに見えるけど、なんと30年以上前の写真。なんという色あせない魅力だろうと驚いた。
         


1943年4月20日カリフォルニア州サンタバーバラ生まれ。60年代のアメリカを駆け抜けた、いわゆるit girl

ウォーホルのミューズであった彼女に、LIFE誌やVOGUEを始めアメリカ中が夢中になったけど、結局彼女は28歳の若さでドラッグの過剰摂取が原因で夭折した。ちょっと、この写真は、キーラ・ナイトレイに似てなくもない、けど。イーディは、もすこし、グラマラスな印象。
         

誰もが認めざるを得ない容姿の美しさ、純粋で浮世離れした発言のユニークさ、精神の孤独とはかなさ、裕福さと空虚さ、彼女は図らずして、スーパースターにとしての要素を全て持ち合わせていたらしい。

ジーン・スタイン&ジョージ・プリンプトン著『イーディ』によると、イーディの死に際し「あまり親しくなかった」といったウォーホルを、トルーマン・カポーティティファニーで朝食をの著者です)はこう言ったそう。「思うに、イーディはアンディがなりたかった何者か、だったんだ。ピグマリオン風にアンディは彼女に転換しようとした。ほら、よくいるだろうが、女房が服を選ぶときにわざわざくっついてきたがる男がさ。ああいうのは自分がそれを着たいからじゃないかと私は思っているアンディ・ウォーホルイーディ・セジウィックになりたかった。チャーミングで生まれのいいボストン社交界の娘になりたかったんだ。アンディ・ウォーホル以外の誰かになりたかったんだ」。

非常にウォーホルらしい発言、無関心さを強調すればするほど彼がいかに彼女に固執していたかが分かるし、映画を観てみると、このカポーティの発言の信憑性が高いことがよくわかる。

映画は、シエナ・ミラーがイーディ役を演じていてその演技力で公開前から彼女がオスカーを取るんじゃないかと前評判がめちゃくちゃ高かったそう。


個人的にはシエナ・ミラーはどうでもよいんですけど、着こなしや身のこなしはさすが、ファッションアイコンって感じ。ブロンドのショートヘアにピアスがいちいちとても素敵でした。ウォーホル役はガイ・ピアース、イーディの恋人だったボブ・ディラン役をあのアナキン・スカイウォーカーヘイデン・クリステンセン)が好演。内容的にはちょっと悲しさも残るものの、ファッションやインテリア、ウォーホルのアトリエ(=factory)のクール&デカダンスさ、大好きな60年代アメリカ黄金時代のエッセンス満載でなかなか良かったです。