くるしいときこそちゃんとくるしむ。


すごい雨。台風3号が近づいているらしいです。
昨夜は泣いても泣いてもくるしくて、それでもまだ泣いて、明け方雨の音で目が覚めて泣きながら寝てたことに気付きました。強い雨音聞きながら知らない間にまた寝て、むくっと起きたらとうとう睫毛が涙(目やに?)で固まって開かない。べつにこのまま目なんて開かなくてもいいやと思ったけど、いやいやどんなことがあっても健康であることに感謝しなくては!とか思ったり。我ながらばかじゃないかと思う。疲れてへとへと。ぼーっとしながら沖縄で買ったちっちゃいマンゴーを食べて、そのままベットへ逆戻り。滅多にしない二度寝、ごろりん、で、またしくしく。
さて、とうとう昨日、映画「EATRIP」観ました。
冒頭シーン、まるごとの鶏に丁寧に塩を擦り込み、葉っぱのついたレモンをぎゅっと絞る、爪の短い白い手。多分、これ作った監督の友里ちゃんの手なんでしょうが、とても美しいのです。清潔で、手際のいい、働く手。沖縄やんばるの山で暮らす親子、すごく印象的だったのはお母さんの実験室みたいなでも温かい台所。あと田舎暮らしをしているというUA、独特なしゃべり(方)が面白いというか冷や冷やする。声出して笑いたかったけど誰も笑ってないから一生懸命我慢しました。そして最後のモンゴルの草原の中のパオ(包)みたいなボワンと明るいテントのなかで皆で食事するシーン、とてもロマンチックで美味しそうだし楽しそう。あんなことしてみたいなー。美味しいも楽しいも一緒に共有できる人がいてこそと思わせる。
もしかして映画自体は、食べ物に興味のある人にはこの映画から得る新しいことってあまりないかもしれません、でも日ごろあまり食に興味がないとか、健康診断でひっかかってショックを受けた人なんかが見ると結構衝撃的というかこの先の人生がたのしくなるかも。食べるという行為=生きるそのものって目からウロコかも。たくさんの人へのインタビュー、それを飽きさせない変化のある映像と音楽、カラーや白黒スナップ写真を混ぜ、映像の早送りや合成も面白い。昔、夏によく遊びに行った海の家のスプートニクのあの空気感を思い出したり。エンドロールにちらちらと並ぶ懐かしい名前に、あー頑張ってるんだなとか少し感傷的になったり。すこーし気分転換になりました。ちなみにこの映画1500円で観られます。
ああ、そんなふうに過ごしても、映画館を出たら、当然だけどまたくるしい。いつになったら少し楽になるのか教えてほしい、です。くるしいときはちゃんとくるしむのって大事なんだろうけど、とてもそんな恐ろしいことできそうにない。考えただけで気絶しそう。このままずっとベットの中にいたい。自分はオトナでけっこう強いなんてトンでもない、笑っちゃうほど弱っちいワタシ。